甲斐犬子犬分譲
子犬譲渡を希望される方へ
(その2)

子犬の譲渡を希望される方へ(その2)

 以下は、つくば虎梅荘の子犬をお譲りする際に、お渡しする飼育説明同意書からの抜粋です。
甲斐犬という犬種があなたのライフスタイルに適合しているかどうかの御判断材料として御利用ください。

 
《性成熟時の標準体重、体高など》
標準体重: 牡で12~16kg、牝で10~14kg程度
標準体高: 牡で43~48cm、牝で40~44cm程度

《平均寿命》
約15年

《飼養に適した飼養施設》
屋外でも室内でも可です。
すぐれた跳躍力をもつので、檻ならば屋根付が望ましいです。
耐寒性はありますが暑さには弱いので、遮光・通風には十分な留意が必要です。

《給餌および給水について》
🍴給餌回数
生後3ヶ月まで:1日3回(可能ならば4~5回の方がより良い)
生後3~6ヶ月 :1日2回
生後6ヶ月以上:1日1回
🍴給仕内容
最初の1週間は当犬舎で与えていたのと同じ食餌を与えてください。
以降、各ご家庭で用意された食餌を混ぜていき徐々に切り替えてください。
生後6ヶ月までの間は、子犬用フードまたは成犬用フードにミルク(犬用あるいはヤギ乳)を足したものを、フードに表示してある給餌量を目安に、体型や便の状態をみながら調節して与えてください。
🍵給水
新鮮なものを常時飲めるようにしておいてください。
 
《運動および休養について》
生後3ヶ月くらいまでは庭などでの自由運動のみで十分です。
混合ワクチンが終了した生後3ヶ月以降に、引き運動を開始してください。
甲斐犬は首が太く、物音に鋭敏に反応して後ろに下がる際に首輪抜けして逸走する危険性が高いため、引き運動に慣れるまでの間(子犬が自宅周辺の地理を覚えるまで)は、胴輪またはハーフチョーク首輪を装着してください。
胴輪・首輪には迷子札(畜犬登録後は鑑札)を装着して不慮の逸走に備えてください。
家庭犬でも1日最低2回、それぞれ30分程度の引き運動が望ましいです。
広い庭で放し飼いする場合はこのかぎりではありませんが、子犬の社会化のために家の外へ連れ出して外界と触れさせる事はとても大切です。
暑い時期は、早朝や日没後など気温が低い時間帯に散歩させてください。
アスファルトは日没後もしばらくは高温で、肉球を火傷することがありますのでご注意ください。
自転車引きは四肢への負担が大きいため生後1年をすぎてからが望ましいです。
 
《感染症予防》
💊人畜共通感染症
(狂犬病)
すべての哺乳動物に感染し、発祥すれば100%死に至る恐ろしい病気です。
狂犬病予防法により畜犬登録と年1回の予防接種が義務づけられています。
(レプトスピラ)
7種以上の混合ワクチンに含まれますが抗体保有期間が短い(1年未満)ので、感染源となるネズミの尿に触れる可能性が高い河川敷などでお散歩される場合にはご注意ください。
💊その他の伝染病
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パルボウイルス感染症、犬パラインフルルエンザなど。
当犬舎では、母体からの移行抗体が消え始める生後6~7週時に初回の混合ワクチン接種を施行し、子犬譲渡時にワクチン接種済票をお渡ししています。
子犬譲受後、生後12週頃と生後16週頃の計2回、追加の混合ワクチン接種(生後16週時はパルボワクチン単体接種でも可)をお勧めしておりますが、詳細はかかりつけの獣医師と御相談ください。
💊フィラリア
蚊によって媒介される血管内寄生虫です。
予防薬の投与をお願いします。
予防薬の種類や投与期間については、かかりつけの獣医師と御相談ください。
💊消化管寄生虫:回虫、鈎虫、鞭虫など
便に異常がある場合はもちろん、異常がなくても定期的に検便を行い、寄生が発見された場合には適切に駆虫してください(かかりつけの獣医師にご相談ください)。
当犬舎では、母犬の予防駆虫を徹底しており、また初回混合ワクチン接種時に検便を行って消化管内寄生虫がいないことを確認した上で譲渡をしております。
💊外部寄生虫:ノミ、ダニなど
飼育設備が清潔でも、散歩時に叢へ入れたりすると寄生されてしまうことがあります。
吸血そのものによる害(掻痒)の他、鈎虫やライム病等の伝染病を媒介される危険もあるため、寄生しているのを発見した場合には、ただちに駆除してください。
スポットタイプの予防薬(フロントライン等)が便利です。

《繁殖について》
 生後約半年で性成熟しますが、母体としてはまだ未成熟なため、1歳半を超えるまでは妊娠させないようにしてください。
牝の発情期間は約3~4週間(交配適日は発情12日目~17日目位)。
交配しない場合には、牝は厳重に隔離(屋外飼育の場合、発情期間は玄関や室内でケージ収容が無難)してください。
産まれた子犬に甲斐犬愛護会血統書が発行されるためには下記条件が必要です。
1)牡犬、牝犬両方の所有者(血統書の名義人)が甲斐犬愛護会会員である
2)牝犬の所有者が愛護会に犬舎登録している
3)血統登録に必要な書類を期限内に甲斐犬愛護会へ提出する
甲斐犬愛護会が70年以上もの間大切に護ってきた血統です。
安易な気持ちで血統を途絶えさせる(血統書が発行されない子犬を産ませる)ことのないよう、くれぐれもよろしくお願いいたします。
名義変更をされていない方で交配をご希望の際には、当犬舎へ御相談下さい。
血統登録に必要な手続きは当犬舎で代行いたします。
ただし、譲渡の代行まではいたしませんので、産まれた子犬すべてを飼育できるか、譲渡先を確保したうえでの繁殖をお願い致します。

 
《去勢、避妊について》
 貴重な純粋甲斐犬ではありますが、すべての犬が繁殖に適しているわけではありません。
純粋甲斐犬だからという理由だけで繁殖を考えることは誤りです。
牡は手術(除睾術)により、牝は手術(子宮卵巣摘出)や薬物(ホルモン剤)によって、それぞれ去勢・避妊ができます。
これらの処置により、望まない妊娠を避けることができる他に、性ホルモンに起因する病気を予防できる、牡犬の逸走防止などの効果が報告されています。
ただし、あまり早期の去勢・避妊は、逆にホルモン異常による弊害(体格構成障害、脱毛、肥満など)があるので、お勧めしません。
繁殖に適した犬であっても、御家庭の御事情により不妊処置をされることについて、当犬舎はそれを咎めるものではありませんが、去勢・避妊が前提での飼育を御希望の場合には、子犬譲渡のお申込の際にその旨を予めお伝えください。
去勢・避妊をしないというお約束で譲渡した健康体の犬を、譲渡後に去勢・避妊する場合には、契約違反として犬を交換していただくこともあります。

 
《血統書について》
 血統書は、当犬舎で甲斐犬愛護会へ一胎仔登録申請し、発行されましたら郵送・または持参にてお届けします。
原則として血統書の名義変更はしておりません(理由は下記※)
譲渡後に名義変更を御希望の方は、お申込時にその旨を予めお知らせください。
血統登録料(血統書交付料)は子犬代金に含まれますが、名義変更に伴う費用は飼い主様の方でご負担願います。
甲斐犬愛護会への入会には別途手続が必要です(甲斐犬愛護会本部へお問合せ下さい)。
血統書名義変更イコール愛護会入会ではありませんので御注意下さい。
※原則として譲渡前に血統書の名義変更をしない理由※
犬の転売、他団体への転籍、作出者に無断での交配など、作出者が苦心してつないできた系統や血筋が失われてしまうおそれがある上記行為を防止するためです。
そこまで悪質でなくても、ご家庭の事情などで愛護会員であることが継続困難になったり、連絡不能になってしまったりすれば、そこで血統が途絶えてしまうことには変わりありません。
血統書の所有者名義イコール法律上の所有者ではありませんので、血統書の所有者名義の如何に関わらず、譲渡契約締結をもって法律上の所有権は飼い主さま(譲受者)に移動します。
繁殖ポリシーにもありますように、当犬舎の考え方をご理解され、ご賛同いただける方のみお申込みください。
(当犬舎へお申込くださり仲間の犬舎をご紹介した方で、ご理解いただいたうえでお申込くださったはずなのに、また譲渡時にも飼育説明同意書に明記し口頭でもご説明したのにも関わらず、実際にトラブルがありましたので追補しました)
 
《虐待や遺棄に関する法令について》
下記リンク先をよくお読みになり、遵守すべき法律をご確認ください。
動物愛護管理法の概要(環境省)
 

 
 
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